『三国志』 宮城谷昌光氏
まだそこまで読んだわけではないのでまたまた新たな発見があるかもしれませんが、第三巻の50頁くらいまではとりあえず読んでみた。
三巻は黃巾の乱が終結して大体董卓が大投資始めた頃の話でありますが、いや、なかなか客観的というか・・・。小説なんだけど小説っぽくないです(笑)
でも、確かに正史通りなんだっていう印象はある。これまで読んだ小説とは何か違うし、何より皇甫嵩や朱儁がただの馬鹿じゃないってのが良い。そして、現段階の物語の内には曹操様は名前は出てくるけども直接的には出てきてないって感じだし、劉備なんて影もない(笑)
漢軍目線からの記述が多いかな。なので皇甫嵩や朱儁らを中心に見据えつつ、その他の地域(巴蜀の劉焉や西涼の韓遂・馬騰等・・・)の話を織り込んで展開しているのが今の基本スタイルな感じです。
ただ、これまで見た小説と明らかに違うのは、小説なのに歴史書の諸説を紹介しちゃってたりするところですかね。なので小説なんだけど小説っぽくないって言いました。
何にしろ、これはなかなか面白い。読む価値は十分にありそうです。何とか卒業までに5巻まで読み終えたいよね。他にも色々読まないといかんのがあるけどもさ。
ただ、全六巻で、第五巻が官渡の戦いってことは、これ感じ的に赤壁で終わる匂いがプンプンするんだけど・・・。それか最悪官渡で終わりとか・・・・。
つまり、すでにこの点から演義の主人公である蜀の劉備・諸葛亮に焦点はなく、魏の曹操様に目を向けている。謂わば曹操様が主人公ということがわかります。
蜀を主人公に選ぶ際には少なくとも劉備が死んだあとの諸葛亮・(姜維)の北伐の部分まで書かないと成立しないですから。それか、最悪樊城まではないと蜀を主役とするには到底小説はかけないと思う。
まぁ、正史の路線でっていうと、厳密に言えば司馬懿をはじめとした司馬一族が主役にならないといかんのですが、もうその頃には色んな意味でドロドロしてて読んでて楽しくないですからね。因みに言うまでもないですが演義の主役は劉備ではなく諸葛亮ですよね。
こんな感じで、現在暇あるときに読み続けています。ただ、現在、また暇を持て余してやりきれていなかった『三国志』の列伝の白文を読みながら訓点を自分で付けて読む作業をしてるのでそれやってるとなかなか時間がね・・・。
なのでこれからも頑張って読み続けます。そして残りの巻もちゃんと揃えて一通りは読みたいと思ってるところです。
結論:宮城谷氏の『三国志』は今まで読んだ小説の類とは全く質を異にしているm、もので、勉強にもなるしなかなか面白いです。(興味があるだけの人でもなかなか読む価値はあると思います。)